近年、デジタル病理学という分野が注目されています。
我々も2002年からこの領域に興味を持ち、NECとデジタル・パソロジーシステム開発の共同研究を実施してきました。
他にも米国のベンチャー会社、
MGH (Massachusetts General Hospital) やドイツ
DKFZ(Deutsches Krebsforschungszentrum)
などと共同研究を行い
自動補助診断システムのe-Pathologist®というシステムの開発に成功しました。
このシステムは、胃・大腸の内視鏡生検に特化したもので、現在いくつかの臨床検査会社において使用されています。
また、ここ数年は、標本スライドをデジタル画像化する手法、画像解析処理技術、および人工知能の飛躍的な発展により、
病理形態情報を定量化するデジタル・パソロジー分野はさらに発展する事が期待されています。
このような状況の中で、2016年からは、NECから産学連携講座「(現)人工知能応用医療講座 (旧)先端がん免疫病理画像研究講座」が
設置されました。
我々も、分子生物学、病理形態学を繋ぐツールとして、この分野における研究を推進したいと考えています。